建設業許認可・資金調達専門 行政書士西内佳彦事務所|西宮・尼崎・阪神地区

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金融機関からの借入と言っても具体的にどこの金融機関から借りるの?

金融機関の特徴は?

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一般的に金融機関を大きく分けると民間金融機関と政府系金融機関に分類されます。
民間金融機関 メガバンク・地方銀行・信用金庫・信用組合・(広い意味ではノンバンク・保険会社も含む)

政府系金融機関 日本政策金融公庫・商工組合中央金庫

それぞれの特徴は以下の通りです。
メガバンク 明確な定義はありませんが一般的に三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といわれています。

全国に店舗を有し大きな資金量等のスケールメリットを生かし低金利での融資が可能。取引先は年商規模10億円以上の企業が中心でそれ以下でプロパー融資を受けることは厳しいです。
*プロパー融資とは金融機関が融資を行う場合、信用保証協会等の保証がなく100%貸倒れリスクを負うというもの。

地方銀行は本店所在地の都道府県を中心に店舗を展開し、少額の融資でも細やかな対応が
望めますが融資金利はメガバンクより0.5%程度高めです。

信用金庫・信用組合は中小企業にとって身近な存在であり、地方銀行と同様少額の融資でも細やかな対応が望めますが融資金利はメガバンクより相当高めです。

また、「信用金庫法」により従業員が300人以下又は資本金9億円以下の事業者が取引相手となりますので注意が必要です。

同様に信用組合は「中小企業等協同組合法」「協同組合による金融事業に関する法律」により従業員300人以下又は資本金3億円以下(卸売業は100人以下又は1億円、小売業は50人又は5千万円、サービス業は100人又は5千万円)が取引相手となります。

日本政策金融公庫は民間金融機関の補完を旨とする政府が100%出資する政府系金融機関です中小零細企業や創業期の会社、個人事業主に積極的に融資を行っており且つ融資金利
も民間金融機関より低く設定されています。
 

本政策金融公庫からの借入がお勧めです

その理由をいくつかあげていきます。
1.民間金融機関より融資審査のハードルが低いことです。 日本政策金融公庫は「一般の金融機関が行う金融業務を補完する」ことを事業目的としており、民間金融機関から借が困難な中小零細企業や設立間もない企業、これから起業しようとされている方に対してきめ細かい対応及び融資商品を揃えています。

2.金利は民間金融機関より安く設定設定されており一概には言えませんが最大で数%の差
があります。加えて民間金融機関は金融情勢によって金利が変動する「変動金利」が主となっていますが、日本政策金融公庫の商品は「固定金利」となっており返済期間中返済額を確定させることができます。

3.返済期間が民間金融機関より長くとれるため月々の返済額を抑えることができます。

4.延滞することなく返済を順調に進めていけば、事業が安定しているとみなされ他の金融     機関から借りやすくなります。

5.信用保証協会保証の自治体制度融資より審査期間が短いです。

以上のことから、まず日本政策金融公庫を利用することをお勧めします。

 

銀行からどのような方法で融資を受けるの?

銀行から融資を受ける場合には様々な方法がありますが以下に主要なものを説明します。
1.商業手形割引
 
会社が売上代金の回収方法として売上先の会社が振り出した手形を受け取り銀行 
 にその手形を 買取ってもらう方法です。万一その手形が不渡りになった場合、
 買取りを依頼した会社はその手形を買戻ししなければなりません。(融資取引を 
 行う際に銀行取引約定書という契約書を提出します。)銀行は手形を割引く際に 
 は手形振出し先の会社が不渡りのリスクがないか、依頼手形の買取りを依頼した
 会社が買戻しができるかを審査します。また銀行によっては手形割引において1
 つの銘柄に集中しないように銘柄の比率の上限を定めています。

2.手形貸付
 約束手形を銀行に差入れ融資を受ける方法です。手形の振出人は融資を受ける会 
 社。受取人は融資を行った銀行となり支払い期日が融資の返済日となります。
 (一般的に単名手形と呼んでいます。)借入期間が6ヶ月程度の短期間の融資と
 なり、売上金回収までの経常運転資金やつなぎ資金として、賞与資金や納税資金
 他等幅広く利用されます。銀行としても短期間の融資であり、手形が担保となる  
 ため貸倒れリスクの低い取上げやすい融資となります。

3.証書貸付
 「金銭消費貸借契約書」を交わし、融資を受ける方法です。契約書上に融資金額
 、金利、期間、返済方法の記入、借入人・保証人の署名押印を行い融資条件がす 
 べて記載されます。主な利用方法として設備資金た借入期間が1年以上の長期運
 転資金等があげられます。

4当座貸越
 設定された極度額の範囲であればいつでも必要な時に借りたり、返済したりでき
 る方法です。契約期間は1~2年程度となっており契約期日前に継続の審査が行 
 われて、会社の経営状況により、全額または分割での返済を迫られることがあり
 ます。会社にとっては使い勝手ののいい方法ですが銀行としてはリスクも大きく
 貸出の審査は厳しくなっています。

銀行から融資を引き出すポイント

「銀行の公共的使命は広く預金を受入れ、企業・個人当に対し必要な資金を供給することにより経済活動にとって不可欠な資金決済、仲介機能を発揮し、ひいては経済・社会の健全な発展に資するべき使命を負っている。」と全国銀行協会の行動憲章にありますが、一方で銀行は営利企業なのです。それは融資を行い、その利息収入を利益としています。つまり貸倒れによる損失を出さずに収益をあげていかなければならないのです。
そして融資したお金が貸倒とならずに全額返済されるかを判断するために申込に対し審査が行われるのです
融資の申込においてポイントをなるのは以下の点であり順次説明させていただきます。
1.何に使うか (資金使途)
2.いくら必要か(申込金額)
3.何で返済するか(返済原資)
4.いつ返済するか(返済期間)
5.どのように返済するか(返済期間)

1.資金使途(何に使うのか)

銀行として資金使途を把握することは融資の妥当性を検証するのに必要不可欠です。
なぜなら融資したお金が事業に関係ないところに使われてしまえばそのお金が最後まで返済
される可能性が低くなるからです。そして資金使途には大きく分けて「運転資金」と「設備資金」に分けられます。

まず「運転資金」を借りる際のポイントを説明します。
運転資金とは事業を継続させるために必要な費用のことをいいます。つまり卸売業や小売業の商品や材料の仕入から現金回収までの立替金、製造業の原材料の仕入から製品の製造を経て売上代金の現金回収までの立替金をはじめ経常運転資金、従業員の給料等の人件費、納税資金、増加運転資金、赤字資金、在庫資金等様々なものがあります。融資を申込む際には単なる「運転資金」としてではなく、具体的にどういう資金かを説明しなければなりません

次に「設備資金」を借入する際のポイントを説明します。
設備資金とは事業を行っていく中で必要となる資産性のある設備を購入するための資金です。たとえば土地、建物の購入、建築資金、車両、機械設備の購入等があります。その使途を示すには見積書やカタログ等その設備わかる資料を提出すればよく比較的容易です。
しかし銀行に対しては、この設備によりどれだけ増収、増益又は経費の削減が図られるか具体的に数字で説明ができなければなりません。
 

2.申込金額(いくら必要か)

お金の使い道(資金使途)が決まっていれば、おのずと必要金額が決まります。
 資金使途が運転資金であれば明確な根拠が無くても大まかな金額で借りることができると思われがちですが、その根拠を銀行に示す必要がありますが、それが「資金繰表」です。銀行は提出された資金繰表と商品や材料、人件費等の諸経費の支払条件および製品や商品の売上代金の回収条件を突き合わせて申込金額が適正であるか判断するのです。
では、具体的にはどのような計算式で算出されるのかといいますと

(売掛金+受取手形+棚卸資産(在庫))-(買掛金+支払い手形)となります。
また別の計算式として以下の方法があげられます。

運転資金回転期間=売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-仕入債務回転期間

・売上債権回転期間とは売掛金を回収するまでの期間を示すもので数値は小さいほど好ま 

 しいです。
・棚卸資産回転期間とは在庫が売れるまでの期間を示すもので数値は小さいほど好ましい
 です。
・仕入債務回転期間とは買掛金を支払うまでの期間を示すもので数値は小さいほど好まし
 いです。
 

3.返済源資(何で返済するか)

返済原資とは融資を何でもって返済するかのことです。
運転資金の場合
・運転資金            後日まとまって予定される入金
・季節資金、賞与資金、納税資金  短期間で見込まれている入金
・経常運転資金          なし(売上代金の回収条件と支払条件のタイムラグに     
                 よるため事業が継続するかぎり発生すし続けるため)

設備資金・長期運転資金の場合

事業で生まれるキャッシュフロー=税引後経常利益+原価償却費
これは、売上から仕入原価、経費等を引いた利益から更に税金を支払って残った金額にキャッシュとして出ていかない減価償却費等をプラスした金額が返済金額を上回っているいるかがポイントとなります。つまり年間の返済額がキャッシュフローを上回ってしまえば返済が困難と判断されるのです。

4.返済期間(いつ返済するのか)

返済期間は資金使途により、適切な期間があります。
融資を申込む場合、希望の返済期間を申込むことができますが審査によりのそ妥当な期間が示され、短くなったりすることがあります。
運転資金の場合は売上代金が回収されるまでの期間となり、一般的には1年以内となります。
設備資金の場合は機械、土地、建物当の購入の使途により様々ですが一般的には5年から10年程度となります。
 

5.返済方法(どのように返済するのか)

返済方法については以下の通りパターンがあります。
一括返済   元金を期日に全額返済する方法。
分割返済  融資金額を返済回数で割った一定
                金額の元金に次回返済迄の金利     
      を上乗せする方法。(利息前取方式)
利均等返済 元金+利息が毎回同じとなる返 
      済方法。この方法は返済回数進
      んでいくと元金と利息の内訳が
      元金部分が増加していき、利息部分
      が減少していくもので、トータルで
      毎月の返済金額を同じ額にする方です。
      この方法は一般的に個人向けローンに
      適用されます。
据置期間の設定 分割返済の場合、第1回の元金の
      返済を行わず利息のみを支払っていく期
      間を据置期間といいます。据置期間を設
      定する理由は収益が上がるまでの期間を
      考慮するものです。当然借入期間におけ
      る元金の返済回数が減ることになるので
      毎回の元金の返済額は増加することにな
      ります。収益が上がるまでの期間を把握
      し銀行に説明をしなければ、据置期間が
      認められない場合や短くされる可能性が
      あります。

担保について

銀行は融資申込時や業績が悪化した場合担保を差し入れるよう要求してくることがあります。これはもし将来、借入金が返済されなくなると担保をお金に変えて借入金に充当し、貸倒喪失を出さないようにするためのものです。
ではどうようなものを担保として要求されるのでしょうか。
不動産
通常、担保は物的担保と人的担保に区別されますが、不動産担保は物的担保の中の一種とみられ、担保価値が比較的大きく且つ価格が安定しているため長期資金や銀行債権の根担保として利用されています。また銀行は『法定地上権成立』を避けるように注意を払い、『土地・建物の両方』に担保を設定をします。

預金
外貨預金、普通預金を含めあらゆる種類の預金の担保設定が可能ですが、実務上は定期預金、積立預金が一般的です。

有価証券
有価証券は様々な種類がありますが、一般的には上場株式、社債、国債、地方債等があげられます。非上場の株式は一般的には株式市場で取引がなされず、お金に変えることもできないので担保には向きません。(貸出案件組成時に独自の契約書を作成したドキュメンテーションローンでは担保として差出します。)

動産・債権担保
これまで銀行では不動産担保が一般的でしたが、会社が持つ資産から見て在庫等の動産や売掛債権を担保とするケースが増えてきました。また信用保証協会の流動資産担保融資保証(ABL保証)として定型商品として取扱われています。

その他銀行では資産価値があるものであれば何でも担保差入の要求をします。
例えば、一般的ですが病院の診療報酬債権、生命保険の解約返戻金、集合動産担保として牛を含めた牧場丸ごと、高級外車、資産価値が認められる骨董品、絵画尚等々です。